秘剣を持った故に、人生が変わってしまった、8つの短編集。
きっと、隠し剣(秘剣)には、隠しておく(おかなければならない)訳があるに違いない。①持ってることで相手を疑心暗鬼にさせる。②持ってることを知られずに隙をつく。それは同時に、持つ身にも相応の掟があるのかもしれない。
『隠し剣鬼ノ爪』:秘剣は、まるで必殺仕掛人の技のようでした。きっと、誰にも知られず、後世にも残らず、痕跡も残さない、これがあるべき姿だったのかも。(秘剣の内容も記されていない)でもその”依頼料”が、狭間の妻の命だったのは、ありきたりの展開ですが、なぜか悲しい。こうなることはわかっていたのに。
『宿命剣鬼走り』:「お前さまのことは、もうあきらめました。今度は、子どもをあきらめなければなりませんか」妻の浅尾の言葉は、「男は死を賭さねばならんこともある」の前には無力だった。だから、他の二人も、十太夫自身も。死を賭けて、何を得ようとしたのか。秘剣だけが原因、それとも、権力争い? そんなもののために、八人もの命を…。
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- 感想投稿日 : 2022年1月26日
- 読了日 : 2022年1月25日
- 本棚登録日 : 2022年1月14日
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