青の炎 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2002年10月23日発売)
3.87
  • (1765)
  • (2002)
  • (2042)
  • (183)
  • (39)
本棚登録 : 15837
感想 : 1688
4

久しぶりに、好みの推理小説でした。このような構成の小説を倒叙推理小説と分類されることを、後書で初めて知りました。(未熟者です。)
まず、犯人となる青年の人となりを日常生活から、そして、殺人動機となる家庭状況を丁重に書かれていきます。
次に、冷静で優秀な青年の思考、完全犯罪への詳細な計画への道筋を追います。
そして、計画のほころびから、やむを得ず、次の犯罪への計画・実行となります。ほころびが亀裂となり、遂に彼は自分の犯罪を認めていく事になります。
事件は、犯人となる青年の視点で描かれていきます。彼は、家族を守るという優しさからその殺人を決意しています。常時、冷静さを保つ努力をして、彼の憎悪は、青い炎として彼の内にあります。
彼は、母親と妹のこれからを思いながら、最期の決意をして、悲しい最後のトリックに臨むます。
貴志さんは、角川ホラーの十三番目のペルソナで印象的な記憶があり、もしかして相性が良いかも。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説 
感想投稿日 : 2023年2月23日
読了日 : 2023年2月23日
本棚登録日 : 2023年2月23日

みんなの感想をみる

コメント 8件

みんみんさんのコメント
2023/02/23

20年前の作品ですね〜昔読んだ時に捕まらないでと思ったのを覚えてます。
たぶん読書にハマった頃かなぁ?
嵐のニノ主演のビデオも借りて観ました(^^)

おびのりさんのコメント
2023/02/23

おこんばんは。
そのくらい昔の小説が、私にはしっくりかも。
20年ぐらい前が、死にそうに忙しくて、なーにも読めなかたのよねえ。
読書暗黒時代。

みんみんさんのコメント
2023/02/23

あの頃の作品で真保裕一の「奪取」とか良かった
やっぱ昭和がしっくりくるのかな笑

1Q84O1さんのコメント
2023/02/24

おびのりさんが分析して詳しく書いてくださるとなるほどと納得です!
さすがです!

私はこの作品はものすごく好きです(≧∀≦)

おびのりさんのコメント
2023/02/24

悪徳分析官?
私もこの作品好きです。貴志さん読もうかな。
悲しい結末が、好きな傾向はあるのよね。

しずくさんのコメント
2023/02/24

『青の炎』も良いですよね。 貴志祐介さんは随分昔に『十三番目のペルソナ』を読んで衝撃を受けハマりました。『新世界より』の大長編にもしびれた記憶があります。

1Q84O1さんのコメント
2023/02/24

こんな素晴らしい悪徳分析官なら大歓迎ですね!w
最近の貴志作品はちょっと・・・ですが、昔の作品は好きですね(^^)

おびのりさんのコメント
2023/02/24

コメントありがとうございます。
やっぱり、十三番のペルソナは、良かったですよね。次は、新世界でしょうか。読みまーす♪

ツイートする