草枕 (新潮文庫)

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昭和53年3月15日 64刷  再読

1906年 明治39年 「新小説」
洋画家の主人公が、山中の温泉宿を旅する。旅の間の、出来事・豊かな自然が、映画でも見ているように語られる。洋画家の一人称というより、ナレーターといった雰囲気。そこが、非人情の表現の一環かもしれない。
冒頭の「智に働けば〜」は、余りに有名。既に、主題はそこにあるのかと思う。
メインストーリーには、宿屋の娘とのあれこれがありますが、やりとりは大人の言葉遊びと言ったところ。
俳句の歳時記は、季節を表す言葉を、時候・天文・地理・人事・動物・植物 に分類してある。(最近覚えたて!)この作品は、それらが全て含まれた、吟行の雰囲気がある。おっとりと、旅先に紛れ込む。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新潮文庫
感想投稿日 : 2022年1月25日
読了日 : 2022年1月25日
本棚登録日 : 2022年1月25日

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