忍びの国 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2011年2月26日発売)
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本棚登録 : 5066
感想 : 577
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伊賀國で起こった織田氏と伊賀惣領一揆との、天正伊賀乱を題材とした歴史小説です。
乱世の戦国。織田信長の次男、信雄が北畠家に婿入りした後、その当主具教を暗殺し、伊賀國の掌握を目指私、忍びの者達との戦乱となります。
伊賀の忍びの日常からその勇姿までを、伊賀國一の忍びと自他共に認める、無門を中心に臨場感を持って描かれます。
その底知れない恐ろしさに信長さえ手を出さなかったこの地を、息子信雄は、抑圧されてきた父への反発かあるいは敬愛か、踏み込んでいきます。
無門の采配と活躍で勝利を収めた伊賀であったけれど、最愛の妻(仮)の死をもって、そのありように疑問を持った無門が最後の反乱を起こす。
歴史小説+αの魅力ある作品でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新潮文庫
感想投稿日 : 2022年10月4日
読了日 : 2022年10月4日
本棚登録日 : 2022年10月4日

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