伊賀國で起こった織田氏と伊賀惣領一揆との、天正伊賀乱を題材とした歴史小説です。
乱世の戦国。織田信長の次男、信雄が北畠家に婿入りした後、その当主具教を暗殺し、伊賀國の掌握を目指私、忍びの者達との戦乱となります。
伊賀の忍びの日常からその勇姿までを、伊賀國一の忍びと自他共に認める、無門を中心に臨場感を持って描かれます。
その底知れない恐ろしさに信長さえ手を出さなかったこの地を、息子信雄は、抑圧されてきた父への反発かあるいは敬愛か、踏み込んでいきます。
無門の采配と活躍で勝利を収めた伊賀であったけれど、最愛の妻(仮)の死をもって、そのありように疑問を持った無門が最後の反乱を起こす。
歴史小説+αの魅力ある作品でした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
新潮文庫
- 感想投稿日 : 2022年10月4日
- 読了日 : 2022年10月4日
- 本棚登録日 : 2022年10月4日
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