狂気を孕む美しさは、猟奇を催す。
17歳の少女は、その美貌から、幼児期より男たちの欲望に穢され続けた。美少女を取り巻く狂気のサークルは、家庭から教室、学校へ。エネルギーを蓄えながら伝染していく。
坂口安吾「桜の森の満開の下」を読んだことも忘れていたのに、狂気と桜のキーワードで、思い出した。桜の満開の下を通ると気が狂う。そう信じている山賊。美しい旅の女を襲い妻にする。その美しい女がなかなか恐ろしく、最後は桜の満開の下で散っていくという短編。
美少女に狂っていく男達と、彼らの狂気に身を滅ぼしていく少女。その連鎖は幾つかの殺人にも至る。
各章の展開のつながりが面白い。最終章での少女の憑依が、彼女への救済なのか、残された者への残像なのか、掴みきれなかった。
久しぶりの、グロチック。
さてさてさん、ありがとうございました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2022年12月12日
- 読了日 : 2022年12月12日
- 本棚登録日 : 2022年12月12日
みんなの感想をみる
コメント 5件
さてさてさんのコメント
2022/12/12
おびのりさんのコメント
2022/12/12
さてさてさんのコメント
2022/12/12
おびのりさんのコメント
2022/12/12
さてさてさんのコメント
2022/12/12