サクラ咲く (光文社文庫 つ 16-1)

著者 :
  • 光文社 (2014年3月12日発売)
3.81
  • (301)
  • (529)
  • (458)
  • (39)
  • (5)
本棚登録 : 5849
感想 : 457
5

この本を読んで、中学や高校での生活がとても懐かしくなりました。
一年を通してのさまざまな行事、テストや部活動、そこで出会ったかけがえのない友人たち。
随分遠ざかってしまったけれど、少しでもあの頃の澄んだ心を取り戻せたような、そんな気がします。

謎の転校生悠と朋彦の、心温まる交流が描かれていた「約束の場所、約束の時間」。
本好きで、自分の意見がはっきり主張できない中学一年の塚原マチの、成長していく過程が描かれていた「サクラ咲く」。
どちらも同じ中学が舞台になっていました。

「世界で一番美しい宝石」は、少し時間が経っていますが、高校生のお話。
ここでも本好きな女子生徒が出てきて、何だか嬉しくなります。
司書の海野先生は…。一平の父親はもしかして…。
というような面白い仕掛けもありました。

三編とも、逞しく生きる少年少女たちがきらきらと輝いていて、読んでいて羨ましくなります。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 辻村深月
感想投稿日 : 2022年2月28日
読了日 : 2022年2月28日
本棚登録日 : 2022年2月28日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする