★3.5
綴られるのは1945年8月8日の長崎、原爆が投下される前日の風景。道端で遊ぶ子どもたち、祝言を挙げる夫婦、出産を控えた妊婦等、戦時中とはいえ様々な思いや悩みがそこにある。勿論、彼・彼女たちが明日に起こる出来事を知るはずもなく、今日の延長で明日が来ることを疑うことすらしない。作中で長崎に原爆が投下される描写はないものの、その全てが明日に奪われたことに心が痛むばかり。また、終盤で挟まれる当時の人たちが残した言葉も、ただただ哀しく辛い。本作を映画化した、黒木和雄監督「TOMORROW 明日」もお勧め。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
あ行
- 感想投稿日 : 2018年8月11日
- 読了日 : 2018年8月11日
- 本棚登録日 : 2018年8月11日
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