談話室にてお薦めいただいた本です。
著書の多和田葉子さんはドイツに暮らし、日独2ヵ国語で物語を綴る作家です。
本書は彼女の3ヵ月半を綴った日記です。
外国での生活、講演や朗読会などでさまざまな国を訪れ、いろいろなバックグラウンドの方々と交流する様子が書かれています。
…がなんといってもおもしろいのは、タイトルのとおり言葉についてゆるゆると考える作家の頭の中がのぞけることでしょう。
1つ1つの言葉を丁寧に掬い上げて、言語による音の響きや意味、使い方などを、ときに真剣に、ときに遊び心たっぷりに頭の中で躍らせている感じが心地よいです。
惜しむらくは私がほとんどドイツ語が読めないこと。
でもアルファベットの綴りを眺めながら、発音はこんな感じだろうかとイメージしたり、日本語にないドイツ語に思いを馳せるのはとても楽しい時間でした。
遊び心たっぷりのフライトアテンダントさんのエピソードが好きでした。
言葉あそびやクスッと笑えるような心地よい冗談で、お客様をリラックスさせられるサービスってとてもすてきだと思います。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
語学を学ぶ。
- 感想投稿日 : 2020年3月7日
- 読了日 : 2020年2月1日
- 本棚登録日 : 2020年3月7日
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