博物館のファントム 箕作博士のミステリ標本室

著者 :
  • 集英社 (2014年1月24日発売)
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本棚登録 : 277
感想 : 63
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ううう…博物館に行きたいっっっ!
…と、博物館欲をかきたてられる1冊です。

語り手は池之端環。
新米の博物館員で、遺伝子情報を使って生物種を分類するためのソフトウェア開発を専門にしており、散らかっているのに堪えられない片付け魔。
そんな彼女の前に現れたのは、博物館員たちから標本収蔵室のファントムと呼ばれる男・箕作類。
博物学者を自称するのもうなずける博識で、雑多な標本や古書に囲まれながら、標本収蔵室で暮らしている変わり者。
博物館で起きた6つの事件を、この正反対のペアが解決していきます。

動植物の横文字の学名がいっぱい出てきたり、標本作製室など博物館の裏側をのぞけたり…と、だんだん楽しくなってきて、気付けば鼻息があらくなっているのでした。
舞台になっている国立自然史博物館のモデルは上野の国立科学博物館。
あの知識の宝庫が醸し出す空気がページからも立ち上ってくるようでした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 読みました。
感想投稿日 : 2014年10月7日
読了日 : 2014年10月4日
本棚登録日 : 2014年10月7日

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