どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか? (角川文庫 な 35-6)
- 角川グループパブリッシング (2008年11月22日発売)
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評するのに適していないと捉える人もいるのだろうが、私にはとてもおもしろい本だった。解説内に、「毒」や「薬」の表現があったが、私には「薬」だった。色々もやもやと思っていること、それが世間に歓迎されないだろうことがすごく楽になった。
この本は、よくあるような「命は尊いからどんな理由があっても無駄にしてはいけない」というようなことを説くものでは決してない。節々に、それは筆者がこれまでに金銭的に困ったことにならないから考えられることではないか....と現実を考えると簡単に言ってくれるなと感じる部分も多々ある。が、生きることに楽しさはないと明言している中で、ある種の諦念と開き直りは清々しい。2章の章題が「幸福を求めない」というくらい。それでも、みんな不幸になればいいというものでもない。マジョリティではないがこういう人もいる。そう示されているだけでこんなに気持ちが楽になるとは思わなかった。よかった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年7月31日
- 読了日 : 2023年7月31日
- 本棚登録日 : 2023年7月31日
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