シンプルに考える

著者 :
  • ダイヤモンド社 (2015年5月29日発売)
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先ごろ、LINEの社長を退任し、新しいビジネスを立ち上げた森川氏の著書。ちょっとずつ読むつもりが、一気に読んでしまった。/以下備忘録的に。/ビジネスの本質は「ユーザーが本当に求めているものを提供し続けること」。それ以外にはないのです。/どんなことでもいい。人々が求めているものを与えることができる人は、どんな時代になっても生きていくことができる。それがビジネスのたったひとつの原則だと思うのです。大切なのは人々が本当に求めているものを感じ取る能力と、それを具体的なカタチにする技術に磨き続けること。そして、人々が求めているものが変化したときには、それをいち早く察知して新しいものを差し出すこと。そこにひたすら集中すること以外に、不安から離れる方法があるとは思えません。/会社は何のためにあるか?僕の答えはシンプルです、世の中に価値を提供するためにある。これがすべてです。/ユーザーを愛する気持ち。自分が携わる商品やサービスを愛する気持ち。これが、ビジネスを成功させるためにいちばん大切なものなのだ、と。/「受け身」でいる限り、イヤな仕事が集まるだけ。それよりも、自分から仕掛けたほうが絶対にいい。はじめは小さくてもいいからやりたいことをやってみる。そのために勉強をして、結果を出していれば、必ずやりたい仕事は手に入る。そして、人生が拓けていくと思うのです。/そこには、つくり手の「これが面白い」「これが必要なんだ」という、ウソ偽りのない実感がなければならないのです。/「予算が少ないから、結果を出すことができない」このような言い訳をする人で、仕事ができる人はいません/「将来が不安だから挑戦しない」「変化が速いからついていけない」などと考えても、何も価値あるものを生み出すことはできません。むしろ、「未来がわからないからこそ可能性がある」「変化が激しいからこそチャンスがある」と考えて、積極的に生きたほうがいい。/仕事は与えられるものではなく、自らつくり出すものです。つまり、すべての根底には主体性があるということ。主体性がなければ、絶対にいい仕事はできない。/会社や上司にモチベーションを上げてもらわなければならない人は、プロとして失格/「守ると攻められない」/「本当に必要なのか?」という視点で検証すれば、いくらでも余計なルールは見つかります。これらを全部取っ払ってしまえば、メインの仕事をする時間しかなくなる。その当然の帰結として、スピードは最大化されるのです。/ユーザーにとってもっとも重要な価値にフォーカスする。そして、その価値をとことん磨き上げる。そのときはじめて、僕たちは真の差別化を生み出すことができるのです。/技術主導からデザイン主導に切り替えることによって、古来の美意識を取り戻せば、再び日本経済は元気になるのではないか/会社の歯車となるために自分を押し殺すような人に、本当の意味で人々を喜ばせるような仕事をすることはできません。/ここまで引用/アンテナ張り続け、そこへ向けて自分を磨き続け、自分のサービスを愛すること。予算に限らず、時間がないとか人手が足りないとか、できない理由を理路整然と述べても、結果にはつながらないよ、と。そして受け身じゃイヤなことしかたまっていかないよ、と。本当にLINEの急成長の秘密はこの辺にあったんだろうなあと垣間見た心地に。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: キンドル
感想投稿日 : 2015年6月20日
読了日 : 2015年6月20日
本棚登録日 : 2015年6月20日

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