棚から哲学 (文春文庫 つ 11-5)

著者 :
  • 文藝春秋 (2002年8月2日発売)
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本棚登録 : 416
感想 : 35
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お茶の水女子大学名誉教授で哲学者の土屋賢二教授のエッセイ。

哲学者のせいか文章がうまく、論理性と非論理性の間で笑わせてくる。
正しい論証で間違った結論を導きだしてみたり、誤った一般論や自明の理をおもしろおかしく書いている。

土屋教授以外にも、助手や学生、土屋教授の母などが出て来るが、彼らとの間で交わされるユーモアたっぷりのやりとりもおもしろい。
本当にこんなに面白い人たちが集まっているのかと疑ってしまうほどだ。

とはいえ、一発で爆笑をとるタイプではなく、数を打って笑わせてくるので、初めは「なんだこのおやじ」と思うかもしれない。
それでもページをめくっていくと、だんだんとニヤニヤしていくことだろう。

男性の胸毛に魅力を感じる女性がいる理由を、「暇なときに抜いて遊べるから」と書いていたのには声を出して笑ってしまった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年10月7日
読了日 : 2015年1月12日
本棚登録日 : 2020年10月7日

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