神の子(下) (光文社文庫 や 34-2)

著者 :
  • 光文社 (2016年12月8日発売)
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本棚登録 : 1648
感想 : 119
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勢いに乗った物語もいよいよ終盤へ!
主要人物は上巻でほぼ登場しているが、町田に執着する闇の組織トップの思惑が明らかになる。そしてその歪んだ考えに奔走させられた人々のそれぞれの想いや行動、結末が切ない。後半は町田の周辺にも実際に異変が起きてくる。

他人に全く興味のなかった町田が厳しい状況に立たされながらも、しぶとく自分と向き合ってくれる仲間のことを考え行動していく変化や仲間とのやり取りに心温まる。
不器用なのは付き合い方を知らなかっただけ。町田を信じて向き合い続けてくれた仲間への想いは表現が下手なだけで人一倍強いと感じた。

闇の組織とのクライマックスはあっさりだけど、この物語自体が事件の真相や解決ではなく「人の想い」や「仲間」等の人の心に重きを置いてる作品だと思う。
最後のエピローグが特に感動。読み終わってほっこり。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2022年1月26日
読了日 : 2022年1月21日
本棚登録日 : 2022年1月16日

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