八咫烏シリーズ第2弾、といいつつ、第1弾よりもむしろこちらの方が本筋のような気がした。
朝廷における、兄宮vs若宮の権力争い。
第1弾で4人の姫達が若宮の正室の座を勝ち取ろうと戦っている裏で、若宮もまた生死をかけて戦っていたとは。
何十年に一度の割合で生まれる、と言い伝えられる「本物の金烏」。
その「本物の金烏」としてこの世に生を受けた今上陛下の次男・若宮。
何時の世も何処の国でも、跡継ぎの男子が複数いると、本人達の意向は無視して跡目争いが勃発するものだ。
第1弾で若宮の正妻になろうと頑張っていた姫達だったけれど、若宮の正妻になるのは実際のところとても苦労しそう。
彼女達に果たしてその覚悟があったのだろうか。
それを思うと若宮が正妻にあの姫を選んだのも納得である。
何かと敵の多い若宮に見込まれた近習・雪哉も、第1弾ではどんくさくて宮中の女性達からバカにされていたけれど、今回の頑張りで将来が楽しみになってきた。
どうやら第3弾は成長した雪哉が見れるらしいので、彼の活躍を楽しみに今後もシリーズを追いたい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
阿部智里
- 感想投稿日 : 2019年6月6日
- 読了日 : 2019年6月6日
- 本棚登録日 : 2019年6月3日
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