なかなかやまないあめ。
あめ、あめ、あめ。
こころのなかがあめのおとでいっぱいになる。
一人ぼっちでうずくまって、やまない雨を見上げる「ねこ」。心細さが伝わってきて辛い。
飼い主から名前を与えられた猫には分からない寂しさ。胸がきゅうっとなる。
そうよね、本当にほしいのは名前なんかじゃない。
本当にほしいものは……。
最後の頁の、甘えた様子の「ねこ」の姿を見れてほっとした。
うちの近所にも昔からずっと住み着いている猫たちがいて、住民それぞれが違う名前で呼んでいる。
どの名前にも愛想よく返事をする猫たち。
このくらい図々しくならないと、長年に渡ってノラとして生きてはいけない。
上目使いで見つめる猫の姿に、人は弱いんだと分かっているはずのノラたちのふてぶてしさも好き。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2023年1月29日
- 読了日 : 2023年1月29日
- 本棚登録日 : 2023年1月28日
みんなの感想をみる