現代社会が抱えている様々な問題に関するオムニバスのような本。
良い点を挙げるとすれば登場する6人全てが独自のはっきりとした考えを持っていて、多岐にわたるテーマ(宗教、教育、人工知能、インターネットなど)について広く浅く見解を知ることができることです。
しかしいくらなんでも内容が浅すぎます。一人についてあまりに多くのテーマを質問しているので「どうしてそう考えるのか?」という最も知りたい部分が欠落してしまっています。深みは全くありません。おそらく著者は前もって各人の著書を読んでいて、下調べもして、聞きたいことが山ほどあったのでしょうが、どうもそれに対して取捨選択せずに全てインタビューしてしまったような印象を受けました。1人に対し1テーマに絞って深い洞察を掘り下げていればもっと魅力的な本になったと思うだけに非常に残念です。インタビューの最後に推薦図書のタイトルだけ載っていますが完全に蛇足です。なぜその本を薦めるのか聞かなくては意味がありません。
この本だけを読んでも全体を通して何かが得られるとは思えません。この本を読んで興味を持った分野について著作を読んでみるきっかけにするにはいい本なのかもしれません。
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- 感想投稿日 : 2016年2月7日
- 読了日 : 2016年2月7日
- 本棚登録日 : 2016年2月7日
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