エミリの小さな包丁

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店 (2016年4月27日発売)
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本棚登録 : 1329
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 優しくて心を前向きにさせてくれる物語を描いてくれる作家、森沢明夫さん。今回も期待を裏切ることなく背中をそっと押してくれるような物語でした。

 会社の上司との不倫がバレて、逃げるように田舎のおじいちゃんの元にやってきたエミリ。15年間も会っていなかったおじいちゃんは何も言わずに受け入れてくれた。

 海の綺麗な町でおじいちゃんと釣りをしたり、周りの優しい人たちと過ごしていくうちに、エミリの心の傷は少しずつ癒えていき、生きることに前向きになっていく。

 この物語は、エミリとおじいちゃんとの暮らしが軸となって、穏やかに物語が進んでいきます。その中でおじいちゃんが料理をするシーンがかなりあり、それがめちゃくちゃ美味しそう!そして、この物語をより魅力的にする役割を担っています。

 物語を読んでいくうちに、登場する料理が食べたくなる人もかなりいると思います。もちろん私もその中の1人です。

 読後感も爽やかで、良い物語と出会った喜びに包まれました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 青春
感想投稿日 : 2022年9月13日
読了日 : 2022年9月13日
本棚登録日 : 2022年8月30日

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