この本は、アインシュタインが難解な数式をほとんど使わずに、
相対性理論の考え方、道筋を説いたものである。
おおざっぱに言えば、
特殊は光、時間、線形性(等速度運動)について、
一般は重力、空間、非線形性(加速運動)についての理論であるといえる。
特殊相対性理論は、
2つの系K、K'が一様な運動(静止、もしくは等速度運動)している時、
Kにおける座標X,Y,Zと時間Tは、
K'における座標X',Y',Z'と時間T'に、
ローレンツ変換をもってして、光速度一定の原理に従い変換される。
本書では軌道堤と列車の例を挙げている。
光速度を一定としたとき、時間は絶対的ではなくなり相対化されるのである。
一般相対性理論は、
2つの系K、K'が一様でない運動(加速運動)である時でも、
お互いの系は相対化できることを言っている。
(唯一絶対な系は存在せず、系はみな等価値で相対的なものである。)
つまり、加速運動している物体があるとき、
その物体が属している系自体が加速運動しているのか、
もしくはその系に「場」が存在しているのか、
ということである。
言いかえれば、家の中でリンゴが落ちたという現象を見た時、
家が上に等加速度運動していると思うことと、
家の中に重力場が存在していると思うことは同じことを言っているのである。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
宇宙
- 感想投稿日 : 2012年1月3日
- 読了日 : 2011年1月2日
- 本棚登録日 : 2012年1月3日
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