新樹の言葉 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1982年7月27日発売)
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『秋風記』『花燭』など、どれをとっても身に刺さる、粒ぞろいの短編集。
ただ無垢であろうとし救済を希う聖職者の気風と、現実を生きる卑しい肉塊の自分との落差に苛まれる。

――人のためになるどころか、自分自身をさえ持てあました。まんまと失敗したのである。そんなにうまく人柱なぞという光栄の名の下に死ねなかった。
――所詮、人は花火になれるものではないのである。
                           (『花燭』より)

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感想投稿日 : 2020年3月21日
読了日 : 2020年3月21日
本棚登録日 : 2020年3月21日

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