★3.5
桜丘小学校の運動会で毎年六年生が挑んできた新体操「人間タワー」を巡り、生徒、先生、親達の視点で描かれている。
他人と何かを作り上げるというのは
本当に難しいことだなと、改めて思う。
伝統があり、元々そのコミュニティに属している人達には固定概念が根付いている。
外から入ってきた人には異質に映ることもあるほどに。
伝統を守る。それは誰のために守るのか。
六年生になったらやるもんなんだ、
なんて一喝するのは楽だけど、
自ら望んでいないにも関わらず、
伝統を守る責任を負わされている子ども達に対して
大人たちがすべきことは
そういうものだと決めつけることでも
過去の栄光を語ることでもなく
なぜやるのか、なにを学んで欲しいのか
子どもたちに理解できるように伝えることではないか。
(もちろん憧れている子もいるとは思うが)
学校をテーマにした話だけど、今の自分にも刺さった。
自分の心に生まれた「モヤッ」を無かったことにしてはいけない。考えることを諦めてはいけない。
言葉にして、話し合って、作っていくんだ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年3月6日
- 読了日 : 2022年3月6日
- 本棚登録日 : 2022年3月6日
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