聖の青春 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2002年5月7日発売)
4.28
  • (450)
  • (259)
  • (176)
  • (8)
  • (2)
本棚登録 : 2245
感想 : 336
5

☆映画を見たのを思い出し、借りてきました。

〇お母さん、大変な病気にしてしまいましたねえ。(p20)
☆これは母親にとっては辛すぎる一言。
言葉がでない。

〇このころ、聖は毎日、日記をつけている(p35)
☆自分自身を成長させていくためには、自分と向き合う時間がやはり必要なのだ。そして、それは「書く」という行為によって生まれる。

〇塾生をはじめることによって、森は生まれてはじめて自分の存在が人の役に立つということを実感し、その心地よさを知ったのである。(p86)
☆人の役に立つ、ということは、生きる上で大切なことなのだ。人の役に立っているということが実感できるように、意味づけてやらないといけない。

〇シンプルでしかし精神的には豊かな生活基盤を築き、村山はその線路の上をぐるぐると回りながら、実力を養っていった。(p149)
☆単純な繰り返しの中でしか、つまりは、習慣が人をつくる、ということ。無駄な時間はない。

〇C級1組に昇格した18歳の村山がまずはじめたことは、日本フォスター・プラン協会というボランティアへの寄付活動であった。(p158)
☆自分の納得できる使われ方のするところへ寄付する。すごいなあ。学生の頃、寄付をしていたけど、ちゃんと使われていないというのをテレビで特集していたのを見て、するのをやめたんだっけ。

〇そんな村山を森は許していた。(p176)
☆深酒、マージャン、徹夜。親なら、身のために注意してしまいそうだ。森は本当の親じゃないから、許せたのか。そんな日々が決して無駄にならないことは、私にも分かる。大学時代のあの日々がなかったら、勉強だけしていた、なんてつまんない人間になったんだろうなあというのは容易に想像できる。

〇子供の教育はときにはその才能の芽を摘んでいることもあるのかもしれないと、いま伸一は考えている。(p280)
☆せめて自分が足手まといにならないようにしよう。好きなようにやらせるって難しいよなあ。つい、本人のため、とか、後々のため、とかいって、小言をいいそうになってしまう。(というか言っている。)
最大限、支援者でい続けることが、子どもを伸ばすための秘訣なのかもしれない。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年2月10日
本棚登録日 : 2020年2月10日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする