一番分厚い文庫本らしい本作を、圧倒的重厚感とともに読了しました。会話文主体でサクサク読めるとはいえ、それでもさすがに結構時間かかったす。登場人物がごっちゃになってくるっていうきらいはあったけど(美人姉妹なんか特に、誰が誰だか…)、それでもさすがに長い物語の中では、それなりの輪郭が掴めるようにはなったし、そんなに大きな問題ではなかった。色んな要素が絡み合いながら、最終的に中心に居座る蜘蛛に収斂していく展開は、ドキドキスリリングなものでした。京極堂が半分以上読み進むまで出てこなかったり、関口が最後の50ページくらいしか出なかったりっていう、違う意味での驚きもあり。女郎を題材に繰り広げられるフェミニスト論も興味深かったです。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2016年8月15日
- 読了日 : 2016年8月13日
- 本棚登録日 : 2016年8月13日
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