主人公は試験勉強中の高校生。季節は冬。しかも、雪国。
試験勉強の気分転換にと外へ出かけた彼は帰路の公園で
真夜中、雪の中ではしゃぐ少女に出会う。
そして、それから時は流れ、東京で大学生活を送り、
そのまま就職して、仕事も順調で・・・
とまぁ、まずこの仕事の部分までが前半ってことになるのかな。
舞台を東京に移してからは読みやすかったな。
彼が携わる業界には少なからず関心を持っていたし、それでいて
たぶん詳しいこともあまり知らないし才能もないだろうしで
チャレンジする前から諦めてた分野だったからかもな。
彼を通して追体験できたような気がした。
さてと、後半はどうなるのか。
いろんなサイトの紹介でも書かれているので、主人公が故郷に
帰ることになることまでは書いておきますかね。
久々の故郷に舞台を戻してからは、童謡的な部分や哲学的な
部分が入り交じってちょっと小難しさがあるんだけど、
かえってそれがエンディングを綺麗にしていると思うな。
哲学的な部分ですごーーーく印象的な部分がありました。
話の大勢に影響はないと思いますが、あえてここでは語らん。
いつかどこかで酒やコーヒーや美味しいお食事の際の
会話ネタにでもなればいいなと思います。
ちょっとファンタジックで、ちょっと内省的で、あまり派手な
ところのない物語だけど、読後は爽やかです。
『四日間の奇蹟』ほど有名じゃないけど、個人的には同等の
評価を与えることができるな。皆々さまも読んでみては?
- 感想投稿日 : 2012年5月1日
- 読了日 : 2008年1月16日
- 本棚登録日 : 2010年5月21日
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