若い頃に読んでいたら、また違った感想になったのではないかと思う。学生時代の、考える時間だけはたっぷりある、自分を取り巻く小さな世界。
私だったらと考えてはいけない。違和感たっぷりだし、乗り越えられない、というか、消化できず思考停止になるような気がするので。俯瞰して、毎日流され面白可笑しく過ごすよりは、ワタナベ君の人生を豊かにし、成長できた学生時代だったのではないかと思う。
言わなくてもいい事、聞きたくない事が沢山あった。でもそれは、自分の心のどこかで思っている事だから、突きつけられたくなかったのかもしれない。
「死」を選ぶ、選ばないということ。
私は私であって私ではない。
死ぬ思いをして産んだのに安易に逝かれちゃ迷惑だ。などと親の立場では思うのだ。
『事態がどれほど絶望的に見えても、どこかに必ず糸口はあります。まわりが暗ければ、しばらくじっとして目がその暗闇に慣れるのを待つしかありません。』
読めてよかったと思う。が、性的描写は最小限で…
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年6月22日
- 読了日 : 2022年6月22日
- 本棚登録日 : 2022年6月22日
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