前作で個人的に抱いた「もうちょっと登場人物のことが知りたかった」という願いが叶えられた『シアター2』だった。
騒動を乗り越えた劇団員同士の絆が見えて良かった。ゆかりはカッコイイし、牧子の弱い部分も見れた。スズはビジュアルからおっとり系お転婆娘かと思っていたが意外と感情の起伏が激しいし、茅原のユーモアある部分もよく書かれていた。そして小宮山は本当にいいやつだと思う。
恋愛も仕事(演劇)もちょうどいい割合で書かれていて、飽きずに最後まで読める。嫌なキャラも出てきたけど、1人目は勧善懲悪で小気味良かった。2人目は痛い目見ろと思うが、あちらからすると十分屈辱的であるためギリ許せる。
私はこの本をかなり昔に読んでいて細かいところまで覚えていなかったので、「シアターは3巻で完結」というあとがきを読み、自分が知らないだけで3巻出ているのかと調べたら…色々あったんですね。すごく残念ですが、いつか有川先生がシアターを書いてもいいなと思える日が来ることを願っています。本当に面白かったです!
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2023年7月3日
- 読了日 : 2023年7月3日
- 本棚登録日 : 2023年6月30日
みんなの感想をみる