八月の光 (新潮文庫)

  • 新潮社 (1967年9月1日発売)
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本棚登録 : 905
感想 : 68

登場人物がみんな狂れた人ばかりに見えるほど、奥深いところからありありと描かれる。

クリスマスの暴力性も、善人の多くが安心して暮らすために生まれる暴力性も、時代やアメリカの歴史を越えて、現在にも日本にも実はあると読みながらずっと考えた。

クリスマスは円の道路を旅し続け、決してその外に出ることはできない。一方、リーナは言う。「あら、まあ。人ってほんとにあちこち行けるものなのねえ」 この違いに強い衝撃を受けた。

バイロンが非情な大地の上に、自分であることの無意味さをみとめようとするくだりにちょっと共感する。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学 アメリカ(英語)
感想投稿日 : 2018年8月4日
読了日 : 2018年8月4日
本棚登録日 : 2018年8月4日

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