ディケンズ大好き!と言っていながら、あまりにも有名なこれをまだ読んでいなかった。
むーん。。ディケンズの中ではふつうだった。
天使のようなオリヴァーと彼を守ろうとする善良な人たち、それに対する悪人たち、という単純な図式や、偶然の遭遇の繰り返しによる物語の展開がちょっとつまらない。
荒んだ人生を送ってきた人の心の奥底から最後ににじみ出てくる温かい心とか情熱とか葛藤とか、そういうところにディケンズのすばらしさがあると私は思っているが、この物語からはあまり感じることができなかった。
でもこれ、調べてみたらとても初期の作品なのだった。後期にいくほど『二都物語』とか『大いなる遺産』とかすごい作品が目白押し。やっぱディケンズってすごい。
あと、訳(小池滋)がとてもよかった。数社の本と比べてみたが、味わい深くかつ読みやすい。(2008.1.18)
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2008年に読んだ本
- 感想投稿日 : 2017年9月1日
- 読了日 : 2008年1月18日
- 本棚登録日 : 2017年9月1日
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