ある殺人事件を4人の関係者が語り手となって捜査。
語り手が変わると人や事件の印象も変わってくる。
立場が変わると状況が変わるということがよく分かります。
創元推理文庫版では、単行本版の著者あとがきも再録されています。
これを読むと本作品執筆の意図がよく分かります。
他の方はどう思ったのか検索してみました。
検索の上の方から見て行ったのですが、各人各様の感想で面白い。
真犯人の推理も色々とされていてそれも面白い。
読者の感想もプリズムなのです。
人間の考え方は千差万別なのだと実感します。
そういう多様な方々と読んだ本について平和的に語り合うのが楽しいのです。
(ネトウヨと政治や歴史について議論する気は全くありませんが)
本書の解説は小池啓介という方が書かれています。
10ページほどの分量ですが、著者・貫井徳郎の過去作品に触れた上で本作品についても論じた必要にして簡な名解説。
文庫本の良き解説を誉める会・会員としては推薦したい解説です。
良き解説は良き読者を育てるのです。
文庫本は解説を充実させなければいけない、ということを改めて主張しておきます。
少年少女・ネタバレSALONO(ネタバレ注意!)
貫井徳郎『プリズム』読者の感想も“プリズム”
https://sfklubo.blog.jp/archives/12884384.html
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
900 文学
- 感想投稿日 : 2018年11月2日
- 読了日 : 2018年10月31日
- 本棚登録日 : 2018年11月2日
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