草枕 (新潮文庫)

著者 :
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感想 : 362
4

自分なんかが評価していい一冊ではない。

圧倒的な語彙と表現力。自分はその半分も理解できていないと思う。

どのような努力を重ねたら、このような日本語力を身につけることができるのだろう。漱石は確か英語もできるはず。

ストーリーというより、言葉の渦の中をゆらゆらとただ流されていくという感覚で読んだ。漱石の言葉の波の中をただ旅をするが如く。

途中で言葉の注釈を読むのをやめた。流れが止まるから。言葉の正確な意味などわからなくても、なぜかその情景、感覚が誌面から伝わってきた。不思議な感覚だった。

もっと言葉を知れば、きっとまた違った感覚を得ることができるのだろう。何度も繰り返し読むことで、きっと新しい画工や那美さんに出会うことができるのではないか。きっとそれは、何度も同じ場所を旅するが如く。



読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年11月5日
読了日 : 2023年11月5日
本棚登録日 : 2023年11月5日

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