そういやなぜか最近、太宰作品を読んでるなぁ。
きっとおびのりさんや傍らに珈琲を。さんの呪い、いや失礼、誘導と影響を受けてしまったのだろう。
もともと文学なんてがらでもないし。
14篇の短編集。そのすべてが女性の一人称で書かれています。
●燈籠
万引きはダメ。
●女生徒
女生徒の皮を被った太宰。
●葉桜と魔笛
偶然の口笛? オー・ヘンリーみたい。
●皮膚と心
いやいや。いくら肌が大事ったって、腕や脚のほうが大事でしょうよ。大山鳴動物語。
●誰も知らぬ
唐突な激情。劣情。
●きりぎりす
価値観の違い。「ヴィヨンの妻」にでもなりたかったのかな。
●千代女
勝手にもてはやされて、その気になったら落とされる。
●恥
千代女の数年後だろうか? 名前も同じ和子だし。
●待つ
駅のホームで誰かを待つ。
●十二月八日
開戦の日の日記。
●雪の夜の話
スルメが食べたくなる。
●貨幣
百円紙幣(女性)の一人称話。
●おさん
愛人と情死した旦那。その女房。
●饗応夫人
嫌といえないにも程がある。
思ったよりもかなり読みやすくて良かったけど、残念ながらおもしろいと思えたのがなかった。
逆に読んでて最も苦痛だったのは、表題作の「女生徒」。
なんてことのない一日の中で、女生徒がつらつらと考えていることが書かれているんだが、どうも太宰本人に思えてしまう。
ひたすら眠くなった。
表紙がなんか違うな~。
俺が借りたのは、傘を差した女生徒が横断歩道の上で風かなんかに巻き上げられてブワッとなってる、今にも時を超えそうなラノベっぽい表紙だったのに。
こっちの表紙の方がなにかと間違えて売れそうだ(笑)
- 感想投稿日 : 2023年12月21日
- 読了日 : 2023年12月21日
- 本棚登録日 : 2023年12月21日
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