コロナ時代の経済危機: 世界恐慌、リーマン・ショック、歴史に学ぶ危機の乗り越え方 (ポプラ新書 い 4-8)

  • ポプラ社 (2020年7月8日発売)
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感想 : 18
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やはり池上さんの本は大変分かりやすくて助かります。池上さんの本をまんべんなく読んで知識として頭に入れておけば教養が身につく気がします。
そしてそう信じているからずっと読んでいます。
今回は近代(第一次世界大戦あたり)~現在の間で起こった経済危機を軸に、歴史は、歴史上の偉人たちはどのような政策を行いどのように民衆を引き付けてきたのかを書きながら、現在の日本の政策(主に当時の安倍首相)がどのような政策をとってきたのか(二人ともが批判してくれていて、大変嬉しいし、共感できた)が書かれていました。
経済政策では過度な金融引き締めをしないようにするなど、過去の歴史を繰り返さないようにしている面もある一方で、同じような過ちを繰り返していることを実感。。
誰かが「未来を予測するには、過去のパターンから学ぶべき」と言っていたけど、ここは強く同意するし、この過ちのために失われた犠牲を無駄にはしていけない。

個人的にリーマンショックの起こった顛末が分かりやすく解説されていたのが勉強になった。
アメリカは住宅ローンを返済できなくなった場合、担保となった住宅を手放せばローン返済の義務がなくなるという事実に驚いた。そりゃ家売れるわ・・・そしてサブプライムローンというハイリスク債権を投信にして格付けを高くして売るという手法。「さすが資本主義」という売り方・・・

コロナを軸としているけれど、他の近現代の経済政策も学べて良い本でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年8月28日
読了日 : 2022年8月28日
本棚登録日 : 2022年8月28日

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