ハワイイ紀行 完全版 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2000年7月28日発売)
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本棚登録 : 668
感想 : 43
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本書を一言で紹介するのはチョット難しい。一人の作家によるハワイ紀行文、と紹介するには内容が豊富すぎるのだ。無理やり説明するなら、ディープなスポットをトリビア的な雑学を交え、詩的に紹介するガイドブック、と言ったところだろうか。

文庫化にあたり新たに2章が加えられ、558ページと少し多めのページ数となっているが、12章のテーマごとに区切られているため非常に読みやすかった。テーマの内容は火山、植物、言語、フラ、サーフィン、すばる天文台、など多岐にわたっている。

ハワイに訪れる人々の目的と言えば、おそらくほとんどが観光やショッピングなのだろうと思う。しかし、その土地には外来種によって絶滅の危機に瀕する植物があり、固有の文化を後世に伝えるために努力する人たちがいる事にも、少しは思いを馳せてほしいと思った。

ちなみにハワイ語ではバスケのドリブルを「パイパイ」、サッカーのドリブルを「ペクペク」と言うのだそうだ。熱い調子でペクペク!とかパイパイ!と絶叫するハワイ語のスポーツ実況を想像して、思わずニヤニヤしてしまった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 紀行文
感想投稿日 : 2013年6月22日
読了日 : 2013年6月22日
本棚登録日 : 2013年2月28日

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