電通からネットベンチャーを経て、コンサルティング会社に転職をした、山口周氏によるキャリア論。
内容は転職How to本でもなく、転職のススメ的なものでもない。自らの経験を元にした仕事に対する考えや、向き合い方が紹介されている、という感じ。例えば仕事に対する「好き」と「憧れ」の混同、パーソナリティと仕事のズレ、高報酬による内発的動機の粉砕などなど、別に転職を考えていない自分にも、とても参考になる考察が多い。
特に労働の対価はお金だけではなく、「誰かの役に立っている、世の中に必要とされている実感」、という考え方には賛同。昔はよく、宝くじが当たったら会社なんか辞めて悠々自適な生活を過ごしたい、なんて思っていたが、最近は実際そんな生活に身を置くと、毎日が退屈で仕方がないんだろうな、と考えるようになった。
今のところ転職の希望も需要もないが、「いま、目の前にある仕事に誠実に取り組み、一緒に仕事をしている人たちに誠実に接すれば、人生はきっといい方向へ向かう」、という一文が非常に印象に残った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ビジネス
- 感想投稿日 : 2013年9月27日
- 読了日 : 2013年9月27日
- 本棚登録日 : 2013年7月30日
みんなの感想をみる