この一冊に、世界の『詩の美術展』が詰まっている。ニーチェ、ランボー、シェイクスピア、ダンテ、ボードレール...誰でも一度は目に耳にしたことがあるであろう詩人、文学者、哲学者の作品から、マイナーなものまで楽しめるお得感。ずっと探し求めていた一冊なだけあり満足である。
本書は「希望の詩」「恋愛の詩」「宇宙の詩」の3つのテーマで構成されている。
いつの時代であっても、言葉というものは私達に予測出来ぬ力を与え、また、その逆も然り。人は、言葉に傷付き言葉に救われる。絶望と希望は正反対なようで似ている。不幸の中には「幸」という字が含まれている。不幸だと嘆く時、私達はその中にある当たり前の幸せに気付かなければならない。
星が「死」ならば星を抱えて眠りたい、そう願った王子様。キラキラと。でもあの沢山の星の中から私は貴方を見付けられない。1つ捕まえて齧ってみても、死は砂糖菓子のようには甘くないのだ。
悲愁は何故、文学の中では美しく愛しいの。そんなことを、私はずっと思い耽っていた。
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- 感想投稿日 : 2018年6月25日
- 読了日 : 2018年6月25日
- 本棚登録日 : 2018年6月25日
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