弥吉の話や北原のことも含めて、全体的にすごく重い話でした。
四冊目ともなると、さすがに陽子と啓造の心の葛藤というか哲学が重すぎて途中から疲れる。徹も陽子しか眼中になくて怖いし、夏枝も相変わらず救いようのないほど大人げなくて、読んでいて痛々しい。けど、辻口家で一番人間らしく(悪い意味で)生きているのは夏枝じゃないかと思った。
弥吉の戦争の話も、不意打ちだったので辛い。戦争で亡くなった方の命を無駄にしない為にも、どんな手段を使ってでも侵略は防いでほしいなと思っていたけど、それは戦争を見ていないから言えることなのかもしれない。実際に戦争には行っていなくても、戦争の時代を見てきた人だからこそ書ける話なのかなと思った。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2013年2月8日
- 読了日 : 2013年2月7日
- 本棚登録日 : 2013年2月7日
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