あのひとは蜘蛛を潰せない (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2015年8月28日発売)
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-私は母と二人で暮らしている- 【どうして私は、母とうまく行かなかったのだろう。私と母のどちらが、どれだけ悪かったのだろう。】【三葉くんと話しながら、私ははじめて、自分のことをずいぶんたくさん「恥ずかしい」と思っていたことに気づいた】【人と付き合うって、こんなに憂鬱なことだったのか】28歳、ドラッグストアの店長の梨枝と、《みっともない女になるな》という、母。鎮痛剤に依存している女性客がきたり、《ひょんなことから銭湯で一緒になり鎮痛剤の彼女と主人公の梨枝が近しくなっていく場面はなんだかとても良かったな》みんな何かを心に抱え重しを感じながら生きている。でも、【明日も起きて、ゴミを出したり、自転車を漕いで出勤したりして暮らしていく力を、持っている。この人から、与えられた。】とてもとても、大きな力を母からもらっていたのだ。そう思いながら、読了。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ■あ行
感想投稿日 : 2023年3月10日
読了日 : 2022年9月21日
本棚登録日 : 2022年4月28日

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