カポーティの作品を読んでいると、ああやっぱり好きだなあ、いいなあとしみじみ思う。翻訳された作品というのはどうしても作者との間に薄くて透明な壁のようなものを感じてしまうのだけれど、この人の作品にはそういう壁の存在を感じなくて、カポーティの繊細な感受性が直に心に届く感覚がある。
アラバマの親戚に対する暴言やパーティーでの振る舞いに傷つきながらも、都会的な暮らしをしている父の存在を誇りに思う気持ちもあったんじゃないだろうか。
自分が送った葉書が貸金庫にしまわれていたことを知ったとき、カポーティは嬉しかっただろうなと思う。自分が求めていたものが何なのか、それが手に入ってやっとわかるような。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年2月7日
- 読了日 : 2022年2月4日
- 本棚登録日 : 2022年2月4日
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