西暦2112年。人間の心理・性格的傾向を数値化し、犯罪係数が上昇すると“潜在犯”として捕らえられるようになった世界。システムを維持するために集められた刑事たち―潜在犯でありながら捜査の前線に立つ猟犬“執行官”と、キャリアであり執行官の手綱を握る“監視官”。新人監視官・常守朱は特殊拳銃“ドミネーター”を手に現場を駆ける。本書には、朱たちに立ちはだかる男・槇島聖護の内面が垣間見える追加シーンも加筆。
同名アニメのノベライズ作品。脚本を担当している方が執筆しているので話の筋はほとんど変わりませんが、所々細かい部分が異なったり補足的な部分もあります。逆に端折られているところも。アニメが一番ですが、やはり面白いです。シビュラによって善悪が判定される世の中で、何も考えない人間たち。その意味を、この本を通して現代の私たちも考えさせられる。単に槙島が悪と決めていいのか・・・。深いです。文庫化に際して加筆された縢くんの短編には結末を知っているだけに泣ける。彼がどんな思いで執行官になったのか、そしてどんな思いで朱や狡噛と向き合っていたのか。脇役だけど名脇役。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
国内小説
- 感想投稿日 : 2015年1月21日
- 読了日 : 2015年1月21日
- 本棚登録日 : 2015年1月21日
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