ちんぷんかん しゃばけシリーズ 6 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2009年11月28日発売)
3.89
  • (314)
  • (551)
  • (373)
  • (31)
  • (6)
本棚登録 : 4518
感想 : 351
4

シリーズ6作目。短編集。
長編も好きですが、若だんなや妖たちの色々な面が見れるので、
個人的には短編集のほうが好きです。

しゃばけシリーズは各々の話の中に、若だんなや彼をとりまく人物や環境、今までのエピソードなどがしつこくない程度に書かれているので、どの話から読んでも、すんなり「しゃばけ」の世界へ入っていけます。

個々の話を見ていると、若だんなの日常は色んな珍事に巻き込まれて慌しいように感じますが、全体を通すと、非常に穏やかにゆっくりと時間は流れています。
ですから、やはり1作目から順番に読んだほうが何倍も楽しめるかと思います。

今回は切なさが際立つ作品が多いと感じました。
出会いと別れ、生と死、残していくものと残されるもの、そのどちら側にも立った場合を考えた若だんなの心の成長も見逃せません。
今後の展開が楽しいであり、飽きがこない内容です。
とても良いお話が詰まった短編集でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 畠中恵
感想投稿日 : 2012年10月7日
読了日 : 2012年9月26日
本棚登録日 : 2012年10月7日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする