人質の朗読会 (中公文庫 お 51-6)

著者 :
  • 中央公論新社 (2014年2月22日発売)
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初読

予想外のプロローグ、そのあまりの結末にこれから
語られる物語とどう向き合っていいのかわからず
結局トリッキーな短編集なのかな…と思ったりしたのだけど
「自分の中にしまわれてる過去、未来がどうあろうと決して失われない過去」を
語る人質達、それを傍聴する特殊部隊の「ハリキアリ」の物語
を最後に読む事によって、この「悲劇的」な死は
彼らの一つの部分に過ぎない、生の物語。
であるのだなぁと気付く。
乳癌で亡くなった小林麻央ちゃんが
「癌になったからといって、私の人生が不幸になったわけではない」
と語っていたのを思い出したりして。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説-日本
感想投稿日 : 2018年2月14日
読了日 : 2018年1月30日
本棚登録日 : 2018年2月14日

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