『〝クジラ〟強調月間始めました!』14
第14回は、池澤夏樹さんの『クジラが見る夢』1994年作品です。
ジャック・マイヨール。フリーダイビングで55歳にして105mの世界記録を樹立し、自伝を基にした映画『グラン・ブルー』もあります。
本書は、著書が海とともに生きるジャックと3週間生活を共にし、ジャックの半生を辿りながら、生き様に迫る「幸福な日々」の記録です。
著者の目に映ったジャックからは、「何か〝偉大なもの〟に近づこう、自分の〝内なる力〟でそれを実行したい」という意志を感じるのでした。
水深105mのグラン・ブルーの青い暗闇も、シロナガスクジラ(と共に泳ぎたい、が見る夢を共に見たい)も偉大なものの一つでしたし、イルカのようなエレガントさを求めて、スキューバを使わずにフリーダイビングにこだわるのも、内なる力の一つなのでした。
文字が大きくページの余白に余裕があり、ブルーの写真も挟まれているので、抒情あふれる仕上がりになっているようです。
偉大なものへの憧れ、内なる力を信じて追求…、こんな姿勢に、イルカやクジラとの距離が縮まったのかなと思いました。
捕鯨に関する小説・ノンフィクションを数冊読んでいたので、新鮮な感覚で読むことができました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年11月15日
- 読了日 : 2022年11月15日
- 本棚登録日 : 2022年11月15日
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コメント 2件
ひまわりめろんさんのコメント
2022/11/17
NO Book & Coffee NO LIFEさんのコメント
2022/11/17