物語後半は長州藩vs幕府の戦争の描写であるが、これが素晴らしい。
兵の数では700人とかなり少ない長州藩だが、藩内部の意思統一、武器、戦略、戦術においていずれも幕府軍を凌駕し、戦いを優位に進めてゆく。
蔵六(主人公)の兵学思想にはスーパースターは不要で、忠実に命令をきく歩兵がいれば良い、後は敵より良い武器を与えて兵器と戦術で圧倒していく、という解説が印象深い。
敵を倒すための条件を規定し、条件を満たすためのtodoを洗い出し、粛々と進めてゆく、そして想定どおりの結果をさも当然とばかりに確認する蔵六。これって正に仕事の出来るプロジェクトマネージャーのストーリーとして、現代にも十分通用すると思う。
現実世界では自分の仕事に行き詰まりを感じているのだが、勇気をもらえた1冊です。
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- 感想投稿日 : 2010年5月22日
- 読了日 : 2010年5月22日
- 本棚登録日 : 2010年5月22日
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