17世紀の人体解剖は劇場で見物料を取って行われたという(そういえば、手術室のことを英語で "operating theater" と言うのだった)。MRIやらCTスキャンに慣れてしまった身からすれば忘れがちなことだが、自分の皮膚の内側の様子を伺うことに伴う興奮は、当時の人々でなくとも見世物として機能するに充分だということだろう。「我々は自分の体の内部を実はよく知らない」と言う当然の事実を、本書は改めて再認識させてくれる。薀蓄満載の本書だが、やや口調が衒学的でのめり込むことが出来なかった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
サイエンス
- 感想投稿日 : 2015年4月19日
- 読了日 : 2015年4月16日
- 本棚登録日 : 2015年4月16日
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