又吉さんの作品は話題すぎて正直読むのを躊躇っていたので今回初めて読んだ。初めは核心の周りをうろうろしてるような文章で、文体が独特かなと思っていたけれど、読み進めていくと読みやすく、とにかく面白かった。又吉さんすごい。ここ最近読んだ中で一番面白い。
演劇が題材だが、内容は純愛小説。
誰もが自分の恋愛に置き換えて読んでしまうのではないかと思うようなリアリティ。言葉にできなかった不器用な気持ちたちをちゃんと掬い上げて、描写しているのがすごい。登場人物たちの剥き出しの気持ちが活字でそのまま伝わってくる、だからこそ胸を抉られるし、救われる。ものすごい人間味が描かれてるなと思った。
永田はクズだなーと思うし、どうしようもなく不器用な二人だけど、だからこそ愛おしい。あんな恋愛、もう二度とできないなあって、、、!文中に沢山出てくる二人のアホな会話がほんとに切なくて、面白くて、愛しくて、、
永田が哲学的で時々ロマンティックなのは、又吉さんの人間性なのかな、すごく好きな言葉が沢山見つかった。色んな気持ちにさせてくれる本。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年5月20日
- 読了日 : 2020年5月20日
- 本棚登録日 : 2020年5月20日
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