遺失物管理所 (新潮クレスト・ブックス)

  • 新潮社 (2005年1月26日発売)
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本棚登録 : 281
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北ドイツの大きな駅の遺失物管理所に派遣された青年。様々な人間が様々な置物、忘れ物を訪ねにやってくる。街の有力者と縁続きのこの青年は生来のお坊っちゃんで、職務規定や服務規程を正しく理解せずに、訪ねてくる人達と常識はずれのかけあいをやらかす。口答えせず上司や同僚の言うこと聞けよ!と思いつつ、こういう幼いところ、自分にもまだ残っていて嫌になる。駅員さんの物語ではなく、遺失物管理所という設定がミソ。持ち主を特定するために、お客に対して唯一強い態度に出られる場所だから。そんな処にいたら、謙虚さなんて育たないよ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ドイツ文学
感想投稿日 : 2013年10月15日
読了日 : 2013年10月15日
本棚登録日 : 2013年10月15日

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