アルファベット・ハウス (ハヤカワ・ミステリ)

  • 早川書房 (2015年10月7日発売)
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本棚登録 : 200
感想 : 27
4

書き出しから緊迫感に満ちた筆致で、テンポよく作中にどんどん惹き込まれていく。
我々が知り得ない、戦争という異常な状況の中で、とにかく自らの命を守るという本能に突き従って決死の努力を続ける2人の主人公に同調、没頭する序盤。
物語はそこからさらに展開を見せ、30年近い時を経た第二部で繰り広げられるドラマに至るまで、飽きずに読者を掴み続ける。
とても2時間では描き切れないだろうが、アクション性にも富んだこの壮大な流れはいかにも映像化向きのようでもあり、つまり視覚的なヴィジョンも明確に頭に浮かんでくる類の小説だ。
個人的には、終盤の活劇がほんの少しだけ好みでない部分があるかな、という感じもしたが、文句なく面白く、極めて完成度の高い作品であることは間違いない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 単行本
感想投稿日 : 2016年5月3日
読了日 : 2016年5月3日
本棚登録日 : 2016年5月3日

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