人は悪意や自分の利益のために大量の人を殺せない。むしろ善意や大義を燃料とする時にこそ、愛する者を守ろうとする時にこそ、他者への想像力を失い、とても残虐になる。オウム事件をきっかけに、日本社会の他者への不安と恐怖は増大し(9・11以降のアメリカ社会と同様に)、他者への想像力を失った。
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上記の説明がすべての、森さんならではの視点が満載の一冊。
オウムからも911からも10年以上経っているのに、
森さんの言葉は色あせてなくて
むしろ現代への危惧が現実のものとなっていて。
心に刺さる言葉が山のように。
解決策や正義を求めてしまいがちな自分に、小さなストップを。
ただ、解決はしたくなる。
この世界のかたむきは直せるのか。
そもそも直すことが正しいのか。
つまり自分のすることに、すべて意味なんてないのではないか。
んーーーー、難しい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
森達也
- 感想投稿日 : 2013年6月30日
- 読了日 : 2013年6月30日
- 本棚登録日 : 2013年6月30日
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