ニュータイプの時代

著者 :
  • ダイヤモンド社 (2019年7月3日発売)
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ビジネスは「問題の発見」と「問題の解決」で成立します。

今までは「問題の解決」に価値がありました。

しかし、ニーズや不満があらかた解消された現在では
「問題の発見」にウエイトが移ります。


解決することよりも「ありたい姿」の定義や、
課題設定が大きな価値を生む時代です。


本日ご紹介する本は、
時代の変化によって価値を生む能力が
どう変わるかを紹介した1冊。


ポイントは
「好奇心」

環境がどんどん変化していくと言うことは、
過去に蓄積した経験が無価値になっていくことを意味します。

今までは、理論的で、勤勉で、責任感の強い、
「優秀な人材」が、課題を解決することが価値を生んでいました。
しかし、これからは、
自由で、直感的で、ある意味わがままな、「好奇心の強い人材」が
解決すべき課題を設定することで価値を生み出します。



「予測の無価値化」


社会の変化はどんどん加速し、
「不安定」で「不確実」になっていきます。
もはや予測しても当たる確率が低いと言うこと。


これからは、予測するのではなく、
自らあるべき姿を作り上げる能力が重要になります。





「最適化の無価値化」


今の環境に最適化してコストを下げても、
グローバル化が進めば、トップ数社しか生き残れません。
そして、高度に最適化しても、次の瞬間には時代遅れになります。

今の時代「役に立つ」ことよりも「意味がある」ことの方に、
経済価値が認められるようになります。

つまり、「ありたい姿」を明確に描けることが重要です。




科学は「与えられた問題」を解く道具ですが、
「問題を定義する」のは得意ではありません。
これからは”どうあるべきかを描く”能力が重要になりそうです。
ぜひ、読んでみてください。

◆本から得た気づき◆
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そもそも「大きな問題」が提示されなければ、問題解決能力は役に立たない
「ありたい姿」を明確に描くことができない人には、問題を定義することができない
問題が足りないというのはビジョンが不足しているのと同じこと
解決したい課題が不明確な状態で、「なにか儲かりそうなアイデアはありませんか?」
未来は予測するものではなく、構想するべきだ
いくら理論的に正しい解答であっても、他社と大同小異であればその正解には価値がない
VUCA化する世界において分析、理論だけでは方法論として限界がある
VUCA化する世界では、蓄積した知識や経験が急速に陳腐化する
短期的な非効率が、中長期的な効率化につながる
会社の内側と外側を比較すると、知識と経験では内側が外側に勝ることはない
問題を設定するニュータイプ、問題を解消するオールドタイプ
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◆目次◆
第1章 人材をアップデートする6つのメガトレンド――ニュータイプへのシフトを駆動する変化の構造
第2章 ニュータイプの価値創造――問題解決から課題設定へ
第3章 ニュータイプの競争戦略――「役に立つ」から「意味がある」へ
第4章 ニュータイプの思考法――論理偏重から論理+直感の最適ミックスへ
第5章 ニュータイプのワークスタイル――ローモビリティからハイモビリティへ
第6章 ニュータイプのキャリア戦略――予定調和から偶有性へ
第7章 ニュータイプの学習力――ストック型学習からフロー型学習へ
第8章 ニュータイプの組織マネジメント――権力型マネジメントから対話型マネジメントへ
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読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 自己啓発
感想投稿日 : 2020年9月28日
本棚登録日 : 2020年9月28日

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