十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2007年10月16日発売)
4.17
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本棚登録 : 35803
感想 : 3232
4

新本格はあまり読んでこなかったので実は未読。
ブクログでいくつかの絶賛レビューを拝見したのと、未だに丸の内丸善で平積みされているのをこの目で見て、興味を惹かれ、ついに読むことに。

意外にも図書館に置いていなく、BOOKOFFで探すも、100円コーナーにないどころか、売れ筋ベスト10の棚にあるほどの人気ぶり。
およそ30年も前の作品にも関わらずのこの扱い、存在感に驚愕。

確かに良い。
読み易いし、先が気になる展開でどんどんページは進むし、万人におすすめできる。

何と言ってもあの一言。

一文でそれまでの世界を一気に変える系のミステリって今までにも何度か出会ったことはあるけれど、本書の衝撃度が最高クラスなのは間違いない。
旧版からそうなのかはわからないけれど、ページをめくって一文目に唐突に訪れる演出も難い。

だが自分としては、粋なハードボイルドや細かい取材に裏打ちされた下地が滲み出る社会はミステリ、重厚な語りと濃密な空間が織りなす海外ミステリが好きなので、どうしても新本格にありがちな芝居がかった会話、やりとりが気になってしまい星4つ止まり。
そこはもう好みの問題なので。

しかし、本土編に出てくる素人探偵が”島田 潔”って。
どうしたって『占星術殺人事件』が読みたくなってしまう。
こうして読みたい本ばかりが増えていき、想いが消化できずに悶々としてしまう。
遅読家の悩み。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 国内ミステリ
感想投稿日 : 2022年4月2日
読了日 : 2022年3月22日
本棚登録日 : 2022年4月2日

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コメント 4件

111108さんのコメント
2022/04/03

fukayanegiさん、こんにちは。

いつもいいねをありがとうございます。

新装改訂版では「あの一言」がページめくって一文目にくるようになってるんですね!
そちらも読み比べてみたくなりました♪

fukayanegiさんのコメント
2022/04/03

111108さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
こちらこそ、いつもいいねありがとうございます。

まさかとは想いましたが、旧版では違うのですね!
全く構えず、めくったページに現れた一言に時が止まりました。

111108さんの、一定数以内に纏めるレビューのスタイルとても好きです。
今後ともよろしくお願い致します。

111108さんのコメント
2022/04/03

fukayanegiさんお返事ありがとうございます

新旧いろいろミステリー読まれてて、読みどころがちゃんと書かれているfukayanegiさんのレビューいつも尊敬してます!
私は文章力がないので、短い文字数しかコメントできないのです。だから後から読むと何の話かよくわからないレビューです‥

fukayanegiさんのコメント
2022/04/04

111108さん、お褒め頂いてありがとうございます。

「何の話かよくわからない」なんてことないですよ~。
短く纏める方が難しいと思います。

何にせよ、コメントひとつとってもその人ごとの特徴って出てくるんで面白いですね。

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