口が悪く、なんでも強気で言い切る成毛氏。「本を同時に10冊読め」や、今回のような「本棚にもルールがある」から、なにも知らない私に読書法を指南してくれる面倒見の良いおじさんである。一番笑ったのは、「知の神棚」だ。絶対に捨てたくないのにメインの本棚に入りきらない本は、本棚に祀る。これは知の神棚となるそうだ。成毛氏のおすすめであり知の神棚にも名を連ねる「眠れない一族」、「ご冗談でしょう、ファインマンさん」は私も読んだ。眠れない一族は面白かったが、読了するまで随分と骨を折った。ご冗談でしょう〜は読了すらできず、処分した。成毛氏とは本の趣味がまだ合わないと実感したのだが、本書で紹介されている本にまた挑戦したくなってしまった。
以下、本書よりお気に入りの箇所を抜粋する。
「使いやすく、社会人の持つべき本棚は以下のように構成する。右列上から、サイエンス、歴史、経済、重い本。左列上から、特別展示、社会・事件、文化・芸術、これから処分する本。」
「知らない人から本をすすめてもらう際には、「面白い本」、「驚いた本」、「知らないことだらけだった本」を聞くようにする」とのこと。確かに、いい本や役に立つ本を聞かれると、どうも構えてしまうのでこの聞き方はいいかもしれない。
本書では、書評の書き方も丁寧に書かれている。「本棚は本のコレクションではなく、外付けできる私の脳であり、本棚を人に見せることで新しい発見ができる」という、面白くて新しい発想を私にくれた。また、大型書店には歩き方があるといい、なんでも最上階の一番奥から、すべてのジャンルで平積みされている本をチェックするのだ。
- 感想投稿日 : 2018年5月26日
- 読了日 : 2017年4月10日
- 本棚登録日 : 2016年6月12日
みんなの感想をみる